「食中毒からアジアの子供を守る会を守る会」の2019年度における現地での私たちの活動と共に、海外の連絡事務所の取り組みを紹介します。
まず、以前から交流のあったダッカ大学の食品衛生の研究室からの報告の一部を紹介します。
バングラデシュでは、毎日11万件の食中毒事故が発生し、年間23万人の子供が下痢で死亡しています。
これはWHOも把握出来ていない数値です。
バングラデシュは豊かな自然に囲まれ、農作物が豊富に取れますが、不衛生な水資源や物流によって、食中毒菌による汚染が慢性化しています。
バングラデシュも日本と同じような手の洗浄方法があります。
バングラデシュの農村部ではきれいな水の入手は困難ですが、雨水と固形石鹸、ペットボトルなどを利用して、手を洗う工夫がされています。
2019年11月に訪問したミャンマーの写真です。
市場には冷蔵庫やチルドケースなどは無く、全ての食材が外気温にさらされた状態で売られていました。加熱調理してから食べないと危険であることが理解できます。
ミャンマーのバガンの市場 (野菜はそのまま野積されて売られていた)
バガンの市場 (鶏糞が付着した卵が売られていたので、サルモネラ菌による食中毒のリスクがある)
バガンの市場 (魚は外気温のままで売られ、たくさんのハエがたかっていた)
ミャンマーのインレー湖の水上生活者の台所
(流しの水道は床下の湖の水で食器や野菜を洗い、水色のポリタンクは購入した飲料水で料理に使う)
私たちが作った絵本には、手洗いや足洗いによる除菌だけでなく、食中毒菌を増やさない方法や加熱や食酢で食中毒菌殺す方法を子供たちに教えています。これを海外の子供たちに教え、実践する運動を進めます。
これらの活動報告を見ていただくことで、皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。